葬儀後に残る仏具や返礼品の処分に困る
葬儀が終わった後に遺族を悩ませるのが、葬儀の際に購入したもののその後使い道がなくなってしまった大量の仏具や余ってしまった返礼品の山であり、これらは家の中のスペースを圧迫するだけでなく処分の際にも心理的な負担を強いる「事後の無駄」となります。例えば四十九日まで使う仮祭壇(後飾り段)は段ボールや白木で作られていますが、法要が終われば不要になる粗大ゴミであり、また即日返しで配りきれなかったお茶や海苔などの返礼品も賞味期限があるため消費しきれず廃棄処分となるケースが後を絶ちません。さらに立派な提灯や金襴の座布団なども普段の生活では使う機会がほとんどなく、押入れの奥で埃をかぶることになるのがオチです。こうした無駄を防ぐためには、葬儀の打ち合わせの段階で「葬儀後の生活」を具体的にイメージしておくことが重要であり、例えば後飾り段は葬儀社からレンタルするだけにして購入しない、返礼品は使った分だけ精算できる返品可能な業者を選ぶ、あるいはカタログギフトにして現物を抱え込まないようにするなど事前の対策が有効です。また位牌や仏壇についても慌てて葬儀社経由で購入する必要はなく、四十九日までにじっくりと部屋のサイズやインテリアに合うものを探せば良いのであり、セット販売で不要な仏具まで買わされるのを防ぐことができます。故人の遺品整理だけでも大変な作業であるのに、葬儀によって新たな「不用品」を増やしてしまうのはナンセンスであり、残された家族が快適に暮らせる環境を守ることも葬儀の設計において忘れてはならない視点です。モノを増やすことが供養ではなく、故人を想う空間を清々しく保つことこそが真の供養であると考えれば、葬儀に付随する物品の多くはレンタルや代用で十分事足りることに気づくはずです。